7分 check point
・ハイブロックからチアゴをファーストディフェンダーとしたリバプールの守備戦術
前線の4人はゾーンで守りながら2列目のチアゴをファーストディフェンダーとして4−1−4−1のハイブロックを張る。
11分 up set point
・ハイブロックを張るリバプールのハーフスペースを作るマクアリスタのポジショニング
リバプールのハイブロックにケイタがポジションを取りきれず、またバイチェティッチのスライドが遅くマクアリスタが空けたハーフスペースを三笘とエストゥピニャンに使わせる。
12分 tidal point
・バイチェティッチを使わないリバプールのビルドアップ
ボランチにポジションを取るバイチェティッチだが他の選手がパスを出さない。このリバプールの挙動が最後まで攻撃のリズムを作れない要因となる。
27分 tidal point
・リバプールの前線の組み合わせ
昨年までのリバプールであれば前線のコンビネーションで相手を崩し切って得点を奪う形があったが今季はサラーの個人技に偏っている。現状を表す攻撃の形である。
41分 tidal point
・バイチェティッチに対するアレクサンダー・アーノルドのパス
この試合初めてアレクサンダー・アーノルドからバイチェティッチにビルドアップのパスが出たが、内容にヒエラルキーを感じる。利き足ではない左足でリスクの高いパスを出す。このワンシーンだけもリバプールの選手のメンタルレベルが伺える。
53分 tidal point
・メンタルの疲弊による試合のオープン化
後半に入り試合を動かしたい両チームが痺れを切らしてフィジカルサッカーに転換する。試合はオープンになるがここからミスが連発し始める。
61分 turning point
・リバプールのリスクを犯したハイプレス
フィジカルでボールを奪い切りたいリバプールがケイタに代えてヘンダーソンを投入。マクアリスタのポジショニングに悩んでいたケイタに代わったヘンダーソンが前へのハイプレスを強める。その結果、ハーフスペースをブライトンに使われ3列目以降の選手のファールが増え始める。
67分 turning point
・ブライトンの選手交代
リバプールのハイプレスに対してハーフスペースを取りたいブライトンがウェルベックに代えてギルモアを投入。システムを3−2−3−2から4−2−3−1として中盤での勝負を仕掛ける。
75分 turning point
・リバプールの中盤の守備が初めて成功する
ハイプレスで仕掛けるリバプールと中盤で勝負をするブライトンの勝負の分かれ目となった場面。この試合で初めてバイチェティッチがマクアリスタからボールを奪う事に成功する。ここからリバプールに試合の流れが来ると思われたがこの後、攻撃のリズムを作っていたチアゴとやっと試合に入れたバイチェティッチをクロップが交代させてしまう。ここで試合の主導権がブライトンに渡ってしまう。
review point
試合全体を通じて、リバプールが自滅をした内容であった。選手同士の挙動にヒエラルキーがあり、それを制御する選手がいない。またチームの結果が悪いため強気で攻めきるクロップの采配も常に裏目に出てしまう。
マクアリスタに対するリスク管理をするだけで試合結果は別になったのではないだろうか。しかしアタッキングサッカーを貫くリバプールにおいて現在のチーム状況ではそれができない。何故ならばこのスタイルで勝ってきた選手がヒエラルキーを効かせすぎていからだ。そのため、新しく加入した選手が試合そのものに入りきれていない。しかも複数人のレギュラークラスの選手がメンタル的な不調も重なり、リバプールの特徴であった連続する攻守が機能していない。
クロップには問題はないと推測できる。が、現状を見たマネジメントができなければこの様な試合は続くと思われる。
不調なチームにはそれなりの理由がある。それが見えた試合だった。
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