3分 check point
・ミランの3−5−2のラインブロック
レイヤーを作らないミランのフラットのラインブロック。ハーフスペースを空けることでインテルの選手を呼び込みプレスからカウンターを狙う。またサイドバックを最終ラインに下げないことでインテルのクロスボールを抑える。
17分 tidal point
・ハーフスペースを使うがラインブロックを攻略できないインテルの攻撃
ラインブロックの前後にあるハーフスペースにインテルの選手が入り込むが、ラインから飛び出してくるアプローチを回避できないため、ブロックを崩すに至らない。
22分 turning point
・ラインを狭めるミランのラインブロック
ハーフスペースを使ってミランのラインブロックを攻略できないインテルに対し、守備が連動してきたミランがブロックのラインを狭くしてインテルにプレッシャーを与え始める。
29分 tidal point
・攻撃の手段がないミランの攻撃
インテルの攻撃の流れを抑えたミランの初めての攻撃。中盤でボールを奪うもパスの出し所がなく単純な右サイドの横パスでチャンスが潰える。このプレーでインテルは失点のリスクがないことを認識することで攻撃のリズムをアップテンポからスローダウンさせていく。
46分 turning point
・ミランの交代①
セットプレーから0−1とリードされたミランが右サイドのメシアスに代えてディアスを投入。
54分 turning point
・ミランの交代②
オリギからレオン、カラブリアからサレマーカーズを交代投入。
この2回の交代で考察できることは「ピオリはその場しのぎの交代をした」ことである。右サイドの人材が不足しているミランにあってメシアスとカラブリアはレギュラークラスの選手であるのにも関わらず交代させてしまった。この試合のミランの攻撃システムは3−3−3−1なのでサイドよりも中央から攻撃したい意向は理解できるが、その後のシステムでは4バックになりサレマーカーズがサイドバックを担当している。つまり0−1からの攻撃の展開を予測していなかったことが交代で理解できる。
守備を優先するあまり、攻撃の展開まで想定できていなかったのがピオリにネガティブな印象を残し、試合内容もネガティブに進むことになっていった。
review point
3バックを採用したミランの守備はある程度は成功したと考えられる。しかしこの試合のプランは0−0、または1−0だったのであろう。0−1となった時点でこの試合の結果は決まってしまった。
守備の戦術変更をする場合、プロでもアマチュアでも守備を重視することで攻撃方法や守備のセットプレー、0−1になった時のプランを見落としてまう傾向がある。それがミランでも訪れた。
インテルが良かった訳ではない。ただミランが自滅をしただけである。プロであれば選手が監督への信頼を失うには十分な理由になる、そんなネガディブな試合内容であった。
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